ここでご説明させていただいております内容は、あくまでも一般論です。
当てはまらないこともありますので、お困りの症状がある場合には、お気軽にご来院ください。
肩こり
頸椎から肩甲骨の周囲の筋肉の痛みが肩こりです。
◎ 原因
肩こりの多くは頸椎への負荷が原因で起こるとされております。人間の頭は4〜5kg程度あり、これを常に支えるのが首(頸椎)であり、その周囲の筋肉に痛みが生じやすいのです。
◎ 症状
頸椎から肩甲骨周囲に鈍い痛みを生じます。時に、後頭部の痛みを伴うこともあります。
◎ 治療
投薬、注射、物理療法、姿勢保持のための筋力訓練などを組み合わせて行います。状況によっては症状のある部位の筋肉と筋肉の間に、エコーを見ながら生理食塩水を注入し症状の緩和を図る筋膜リリースを行うこともあります。
頸椎症
頸椎は骨と軟骨(椎間板)が繰り返し積み重なっております。この椎間板があるおかげで頷いたり、上を見上げることができます。
◎ 原因
年齢とともに、椎間板は損傷され(変性)、骨も徐々に変形していきます。
◎ 症状
首の痛み、痺れなどの症状があり、肩こりも生じやすくなります。
◎ 治療
投薬、注射、物理療法などを組み合わせて行います。リハビリを行い、筋力のバランス、良い姿勢の保持を可能とすることで症状が出にくくなることもあります。
頸椎椎間板ヘルニア
背骨(脊椎)には内部に神経が通るトンネルがあります(脊柱管)。背骨と背骨の間には軟骨(椎間板)がありますが、その一部が膨れ上がり、神経のトンネルに出っ張ることを椎間板ヘルニアと言います。
◎ 原因
椎間板が変性して弱くなると、ヘルニアを起こしやすくなります。変性は年齢によりある程度は起こるものですが、遺伝的に起こりやすいとも言われています。
◎ 症状
首の痛み、腕から肘・手までの痺れ、痛みが生じます。頭を動かし、頸椎の位置を変えると特定の位置で痺れ、痛みが強くなる場合には本症が疑わしいです。
◎ 治療
椎間板ヘルニアがあっても症状は軽微、あるいは症状がないことも多いです。その状態を目標に、投薬、物理療法などを行います。
頸椎後縦靭帯骨化症
頸椎を補強するために靭帯がありますが、その一部は神経のトンネル内(脊柱管)にあります。この靭帯が骨になってしまう疾患です。
◎ 原因
完全には解明はされておりません。遺伝性があり、また糖尿病の方に多組みられます。
◎ 症状
無症状のこともありますが、進行すると脊髄が圧迫され手指の痺れ、動きが悪さが見られます。また骨化が進んでしまうと歩きにくい、躓きやすいなどの症状が出ることもあり、その場合には要注意です。
むち打ち(頚椎捻挫)
頸椎に大きな力が加わったときに、周囲の筋肉や背骨と背骨のつぎ目(椎間関節)の損傷をきたします。基本的には自然と治癒することが多く、症状がある間は投薬、注射、物理療法などで症状の緩和を図ります。